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母の教え(2)

 私の母は、面白い(^◇^)

 私の母の家系は元々「日蓮宗」である。
したがって母方の祖母が亡くなった時は日蓮宗のお寺さんにお願いした。
菩提寺もそこにあるから、当然 先祖代々の墓所もそこにある。これ、日本の常識。
(まぁ、最近は霊園を利用する家も多いが・・・)

 ところが、母は若い頃に「小さきテレジア」の生涯を本で読み、カトリック教会で洗礼を受けた。
そのいきさつの詳細は、何度か聞いたが・・・忘れた^_^;すまん。
したがって、母のクリスチャンネームはテレジア。

 やがて、父と巡り合い~結婚するが、これまた父方は曽祖父の代からのプロテスタントだった。
だが、父方の祖母は「金光教」で神道をこよなく愛していた(^◇^)
まぁ、本人同士はお互いがクリスチャンということで特に問題もない、生活に支障もない。

 そして、私を含め3人の子どもに恵まれて、それぞれを母は生まれてすぐにカトリックで幼児洗礼を受けさせた。
姉と私のクリスチャンネームは「マリア」で女性では特に珍しくない。
兄も「洗礼者ヨハネ」と、まぁ多数派。
 (余談ですが・・・洗礼者ヨハネはイエス・キリストに洗礼を授けたお方のこと)

 そんなこんなで、仏教、神道、カトリック、プロテスタントと一つ屋根の下で宗教的には実にややこしいクオーターが成り立った。
しかし、わが道を歩む母の、信仰への真っ直ぐさは一家の中でも抜きん出ており、それはお見事である。が、だ!
私が幼稚園に入る年齢になると、母は面白い行動を取った。
なんと! 私を仏教系の幼稚園に入園させたのである。。。おもろい。どう考えてもオモロイ。

そこの幼稚園は自宅からは遠いがスクールバスが送迎してくれる。
丁度、同じ方向の同じ距離にもカトリックの幼稚園があり、そこもスクールバスが送迎してくれるのに・・・なぜ? なぜ、なぜ?

幼稚園の2年間を、私は袈裟を羽織って木魚を叩く園長先生と毎日を過ごし、日曜日には欧州人の神父さまと日曜学校を過ごす、というスタイルで育ったのである。
   ・・・おもろ過ぎる(^◇^)

 母に、そうさせたには何かの意図があるのか?と尋ねると、
「さぁ、どうだったかしら~ よく憶えていない」という、が確かに意図はあった。母は前進あるのみ、過去は一切振り返らない人間であるからして、「憶えていない...」は事実なのだと今は思う。

 そして、わが家は クリスマスに教会に行き、除夜の鐘を慈しみ、初詣を喜ぶ過程を楽しんだ・・・のは私と母だけで、父・姉・兄・祖母らは皆それぞれの思いで過ごしていた(^◇^)ようだ。
 母は、静かに確かに突き進むタイプ。
 父は、足踏みしてでも拘り、停滞してでも完璧を主義とするタイプ。

今も忘れないこんなエピソードがある。
カレー事件とでも呼びたい。

祖母らは、毎週金曜日=海軍さんのカレー・・・を作るのが好き!
父も子どももカレーは好き! ψ(^◇^)問題ないね。
だが、金曜日はカトリックの小斉の曜日で磔刑にかかったイエス・キリストのことを想い、世界の病や貧困で命を落とす人々のことも想い「肉」を食さない、とされる!
したがって、母の鶴の一声にて、

わが家の金曜日
夕飯=楽しみなカレー=肉無し!
  щ(゚Д゚щ) うじょでじょ~


みたいな週末になるのであった。
「婆ちゃん、お願いだから金曜日にカレーを作るのをやめようよぅ」と懇願した覚えもある。

 今も私はカレーを作るたびに、あの頃を思い出しては(*´艸`)ニヤニヤしてします。
なるべく、金曜日にはこしらえないようにしようと思ってしまうのもトラウマであろうか?

 

by madorudo | 2010-01-22 16:00 | 家族の話・・・いろいろ
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